君に Ⅰ
その頃・・・。
読書スペースに残っていた葵と瞬。
俺は、さっきの舞歌の行動にひどく落ち込み、悩んでいた。
「はああああ。とうとう俺、嫌われちゃったのかな・・・。」
「まあ。周りから見れば、そう思うだろうね。」
相変わらず瞬は俺を慰めてくれない。
「はあああああ。俺、どうすればいいのかな・・・。」
すがるような思いで瞬を見る。
「上目遣いで見るなよ。気持悪い。」
「ひでぇ!」
瞬の言葉にまた落ち込む俺。
「でも・・・」