ぴあす
「そうだねえ。
一緒に芸能科行っちゃお♪
そろそろみんな来ちゃうだろうし」
「へ?あ、ちょっ…!」
有無を言わさぬまま、わたしは手を引っ張られ、彼女たちについて行くかたちになった。
「あ、あのっ」
「なーにー?」
間伸びした声が返ってくる。
隣の彼は彼で笑っている。
…部外者が勝手に入って大丈夫かな?
とにかく心配でたまらなくなった。
「悠、杏奈」
校舎に入ってすぐ、声をかけられた。
「あれ?
要、先に来てたのー?」
杏奈、と呼ばれた彼女は笑顔で声の主に返事した。