気づいてよ…
「はーい!」
やっぱり呼び鈴を鳴らすとすぐに出てきてくれた。
今日は足音が2つ聞こえる。
梨乃も帰ってるんだ。
「いらっしゃいです!」
「ちょうど良い時間だよ!」
2人の笑顔に迎えられて中に入る。
「え…?」
美都とハモった。
テーブルの上には、今までにないご馳走が並んでる。
「今日で最後でしょ?いっぱい食べてね?」
おばさんとおじさんがキッチンから出てきた。
俺と美都は心がいっぱいになった。
ご飯を食べさせてもらってるだけでもありがたいのに、こんなことまでしてもらって…。
「ありがとうございます!」
またハモった。