気づいてよ…
将也たちのお陰で元気になった俺は、午後の授業も無事に終えた。
「奏!部活見学に来ない?」
教室を出ようとした時、拓海に話しかけられた。
部活…陸上部か。
見学に行きたいけど、美都にも訊かないと。
「悪いけど、また今度な。姉貴に話があるから」
「そっか、じゃあまた言って?」
拓海は笑顔で言ってくれた。
「おぅ!練習頑張れよ!」
拓海を見送ってから俺も教室を出た。
友達ができるか不安だったけど、陸上のお陰で大丈夫だったな。
もしかして美都もそうかもしれない。
そうだと良いな。