気づいてよ…
「やっぱ…奏には叶わねぇな…」
ゴールしても立ち尽くしている俺に純が声をかける。
「…純?」
「ん?」
「俺…陸上が好き」
「それ、前も聞いた!」
純に肩を叩かれた。
今、俺が1番話すのは純。
他の奴らとも仲は良いけど、純は特別な感じがする。
「1年走ってない奏に負けるとか…」
そんなことを言いながらも笑ってる純。
「次は勝ってやるし!」
そう言って水分補給をしに行った。
ありがとう、純。