気づいてよ…
告白
桜の家のみんなで美都を見送った後、俺も外に出た。
隣にはともがいる。
「寒い!!」
手袋をした手に息を吹きかけているとも。
「走るか?」
「はい!」
本当に俺らは走るのが好きだ。
寒い冬でも関係ない。
風と一緒になれるんだ。
「先輩!」
俺の目の前で急に立ち止まったとも。
登校中の他の生徒もびっくりしてる。
「…何だよ」
「先輩に用があるみたいです」
ともの視線の先には、顔を赤くしてこっちを見ている女の子。
名札の色からすると、1年生。