気づいてよ…
卒業
青い空にうっすらとかかった雲。
この時期にしては暖かい今日。
俺は高校の卒業式を迎えた。
卒業式では、全員が号泣してた。
俺は絶対泣かないつもりだったのに、答辞を聞いていたら涙が頬を伝っていた。
そして、仰げば尊しを歌い始めたら、涙が溢れてとまらなくなった。
丸々2年間も過ごしていないのに、前の高校と同じように大切なんだ。
「奏先輩!早く!」
陸上部の集まりがあるとかで呼びに来たともが叫んでる。
1年間しか部活にいなかった俺をちゃんと呼んでくれることに感激。
「おぅ!今行くよ!」
俺はともの後ろを追いかけた。