気づいてよ…



向かったのは部室ではなく視聴覚室。


いつものメンバーが視聴覚室の前に立っていた。


「あれ?入んねぇの?」


俺は不思議に思って尋ねた。


「入ったら駄目って竜貴(tatsuki)に怒られたよ」


拓海がそう言って笑った。


ちなみに竜貴は陸上部の新部長。


高飛びが得意なんだ。


「あ…メアド教えて?」


将也がケータイを鞄から出しながら言った。


「あれ?教えてなかった?」


俺が言うと、みんなが頷いた。


俺はすっかり教えた気分になっていた。


それだけ馴染めてたんだな…。



< 172 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop