気づいてよ…
報告
「奏先輩…!また来てください…」
2日後、部屋から出る俺に、泣きながら言ったとも。
俺の手は自然にともの頭を撫でた。
知らない間に弟ができた気持ちだったんだ。
「また落ち着いたら来るから。な?」
「先輩は…俺の兄ちゃんです!」
ともも同じことを思ってたんだな…。
「ともは俺の弟だよ!」
涙目のともと俺は笑い合った。
「メールしても良いですか?」
「電話でも良いよ」
後輩の中で唯一連絡先を教えたとも。
やっぱりともは特別だから。