気づいてよ…



「うちで食べますか?」


思いもよらないおばさんの言葉。


「え?良いんですか?じゃあお言葉に甘えて…」


父さんは先に入ろうとしている。


前はこんなんじゃなかったけど、父さんも久しぶりに病院から出れて嬉しいんだよな…。


「奏くんも後からいらっしゃいね?」


おばさんもそう言って中に入った。


俺は父さんに呆れながらも、嬉しかった。


あんな父さんの笑顔は久しぶりに見たから。


何歩か歩いた場所を戻って我が家に入った。


きっと美都も喜ぶだろうな…。


俺も美都もおばさんの料理が大好きだから。



< 192 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop