気づいてよ…



「そうですか、良かったです」


美羽は良い母親になるだろうな。


こんなにちゃんと話を聞いてもらえたら子どもも嬉しいよ。


って俺、何考えてんだ!?


「そういえば奏くん?花鈴ちゃん、何か言ってました?」


へぇ…花鈴さんのことは“ちゃん”で呼ぶんだ。


ま、年上のいとこだし、当然か。


美都が聞いたら羨ましがるだろうな。


「ん?特に何も…でも、俺を見て何か納得してた気がする」


「そ…それだけですか?」


美羽、何を焦ってんだ?


そんなに焦ると…


ガッシャ…ァン…


言わんこっちゃない。


お皿を落としやがった。



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