気づいてよ…
「ごめんなさい、奏くん」
無理に笑顔を作ろうとする美羽を見て俺も胸が苦しくなる。
「別に何とも思ってないよ。俺は大丈夫だから」
俺がそう言うと、やっと安心したように笑った。
「食べようぜ!うまそうじゃん!」
美羽の作ったオムライスはおばさんの作るオムライスと同じ。
見た目も味も、全てが同じ。
美羽がおばさんの娘って実感する。
「奏くん?」
「ん?」
「奏くんがいたことがショックとかじゃないですからね?」
俺は思わず動きを止めた。
美羽は俺の心が読めるのか…?
「…うん。分かってる」