気づいてよ…
告白
登校時に美羽と会った俺は、“15時に学食に来て”と伝えた。
美羽は不思議そうな顔をしながらも承諾してくれた。
電車の中の美羽も、俺の隣を歩く美羽もいつもと同じ。
特に何も変わったことはない。
だから昨夜の花鈴さんの姿の理由は分からない。
もしかしたら俺の知らない所で何かがあるのかもしれないけど。
「じゃあな!」
「はい、15時ですね?」
特に変わった様子もなく、俺も美羽もそれぞれの教室に向かった。
「はよ、翼」
「おー…奏?知ってる?」
翼は小さい声で囁いた。
知ってるも何も…何を?