気づいてよ…
14時40分。
待ちきれなくて20分も早く来てしまった。
この時間帯、俺も美羽も講義はない。
美羽は今頃友達と過ごしているんだろうか。
それとも、また苦しめられてる?
20分間、俺の頭はそればっかりで、全然暇じゃなかった。
「すみません…遅くなってしまいました」
俺と美羽しかいない食堂。
美羽のきれいな声が響いた。
「大丈夫だよ」
俺は美羽が泣いていないことに少し安心した。
もし泣いていたら、余程のことだから。
「ごめんな?呼び出して…」
「いえ…大丈夫ですよ?」
やっぱり美羽は可愛い。