気づいてよ…



「何よ!私も美羽と登校したいのに…」


「え…?」


いきなり自分の名前が出てきてびっくりしている美羽。


「ほらぁ…美羽びっくりしてるから」


俺は美都を睨みながら言う。


「奏ったらぁ…怖いんだから」


もう意味が分からない。


どんな言い方をしても美都には伝わらない。


キリストが言っても釈迦が言っても同じだ。


俺は美都から逃げるように走りだした。


美羽の手を握って。



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