気づいてよ…
「そうか…守ってやれよ?美羽ちゃんも高校2年生か…」
おばさんと同じようなこと言ってるし…。
「私なんか受験生だよ?信じられない!」
父さんは美都の言葉に笑っている。
父さんが笑うと、俺も美都も自然と笑顔になれる。
昔からそうなんだ。
「母さんは…どうだ?」
まるで腫れ物に触るように父さんが俺たちに訊いた。
俺たちは一瞬目を合わせて黙り込んだ。
母さんはやっぱり見舞いに来てないんだ。
「父さんのことは大丈夫だから、話して?」
父さんは手を伸ばして俺の頭を撫でる。
そんなこと言われたら泣きそうになってしまう。