気づいてよ…
美都は病院の裏庭で泣いていた。
「帰るよ?」
あえて追及しないのが俺の方法。
追及したら余計に泣くだろうから。
「ん…ごめんね?」
美都は涙を拭いて俺についてくる。
俺は頭の中に美羽を思い浮かべた。
こういう時、美羽ならどうする?
美羽ならきっと、暖かい笑顔で父さんを包み込むんだろうな。
でも、俺にはそんな余裕ないよ。
俺は間違えた?
もっと違う方法があった?
俺はそんなモヤモヤを抱えて家に帰った。