気づいてよ…

母さんの話




母さんの作ったご飯は久しぶりだ。


おばさんとは違う味付け。


改めて気づいた。


俺の舌は松木家の味付けに慣れてたんだってことに。


だって、母さんの味付けは新鮮に感じた。


離乳食の頃から母さんの食事だったのに。


「ご飯食べ終わったら話があるからね?」


笑顔で言った母さん。


美都は騙されても俺は騙されない。


母さんは美都の顔しか見なかった。


美都の性格を知っているから。


美都は目を見てもらったら安心する。



< 62 / 247 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop