気づいてよ…
美羽
「それじゃあ、頼んだぞ!!」
教官室に響く池田先生の大きな声で委員会は終わった。
「さよーなら!」
他の生徒と一緒に教官室を出て靴箱に向かう。
違うのは、俺の気持ちが焦っていること。
腕時計を見ると、17時30分。
GW明けにある団結会の説明を受けていた。
俺はいないから正直関係ないけど、引継ぎがあるから仕方がない。
「奏!怪我すんなよー」
他のクラスの奴らにそんなことを言われるくらい俺は走っている。
早く美羽の元にいかないと。
早く美羽に言わないといけない。