先生と秘密の恋
「失礼します」
「茉桜。座って」
「はい……」
朝言われた通り、再び祖父の元に……。
そこには叶弥に健、アメリカにいるはずの祐希がいた。
「祐希くん……」
「ハーイ!茉桜」
「きゃ…!」
祐希は抱きついてきた。
「祐希さん。僕の大切な婚約者から離れてくれません?」
「おー、ソーリー。アメリカ癖が抜けなくてな」
「ここは日本ですから」
「茉桜。朝話した通りだ。私はアメリカに行く。だから、卒業まで親戚という形で叶弥と暮らすということにする」
「わかりました……」
ずっと祖父の言うことは絶対だった。だから、叶弥が婚約者だって紹介されても反対なんかしないで素直に受け入れてたんだ。
「茉桜」
「何?健お兄ちゃん」
「今年から校長は俺になった。だから、学校では全面バックアップするつもりだ」
「……わかりました」
「ごめんな、茉桜。俺が忙しくなければ……」
「祐希くんのせいじゃ……」
《祐希くんのせいじゃない》って言いたいのに、言えない。
言ってることは間違いじゃなかったから……。
「確かに祖父である理事長が居なくなるのは寂しいだろう…。だけど、僕と一緒に居られるんだから平気だよね?」
「……はい」
「良し。いい子だ」
ここで《いいえ》って言っても何も変わらない。それはわかっていた。
「茉桜。座って」
「はい……」
朝言われた通り、再び祖父の元に……。
そこには叶弥に健、アメリカにいるはずの祐希がいた。
「祐希くん……」
「ハーイ!茉桜」
「きゃ…!」
祐希は抱きついてきた。
「祐希さん。僕の大切な婚約者から離れてくれません?」
「おー、ソーリー。アメリカ癖が抜けなくてな」
「ここは日本ですから」
「茉桜。朝話した通りだ。私はアメリカに行く。だから、卒業まで親戚という形で叶弥と暮らすということにする」
「わかりました……」
ずっと祖父の言うことは絶対だった。だから、叶弥が婚約者だって紹介されても反対なんかしないで素直に受け入れてたんだ。
「茉桜」
「何?健お兄ちゃん」
「今年から校長は俺になった。だから、学校では全面バックアップするつもりだ」
「……わかりました」
「ごめんな、茉桜。俺が忙しくなければ……」
「祐希くんのせいじゃ……」
《祐希くんのせいじゃない》って言いたいのに、言えない。
言ってることは間違いじゃなかったから……。
「確かに祖父である理事長が居なくなるのは寂しいだろう…。だけど、僕と一緒に居られるんだから平気だよね?」
「……はい」
「良し。いい子だ」
ここで《いいえ》って言っても何も変わらない。それはわかっていた。