罪づくり【TABOO】

「オマエの男が来ても、帰さないからな」

 初めてオマエと呼ばれた。店長が体を起こして、伏し目がちに笑う。

「いつもそう言いそうになっては抑えてたのに、気付いてないんだもんな。罪づくりな奴だよ、まったく」

 ネクタイを緩め、溜め息を漏らす店長の顔をじっと見つめた。

「そんな風に見るな」

 私だっていつも抑えていた。でも、もう無理。右手を伸ばし、店長の前髪に触れた。

              了
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