はなおの縁ー双葉編ー
女学校から直行で帰ってきて軽くお昼を済ませて出かけた。

1時過ぎに、あの場所で会おうと帰り際に約束したので、急いで行った。

家を出るときは、のんびりとを装っていたけれど、あの場所に近づくにつれて、早足になっていたようで、しまいには息せき切っていた。

はやる気持ちも、一緒に抑えようとひとつ、ふたつと深呼吸してみた。

、、、、どれだけ待っただろうか。

この場所には木陰がひとつもなく、あいにく日傘も持ち合わせていなかった。

梅雨前の日差しがじりじりと地面を焼く。

汗が頬を伝う。
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