はなおの縁ー双葉編ー
よっつ
しばらくすると、下から女将さんがあの正吉くんを伴って、ご飯を運んできた。
「さあさあ、お待たせしましたねえ。たくさん食べてちょうだいよ。」
そう言って、卓袱台に乗せてくれたけれど、どうにも量が半端じゃない。
彼も驚いたみたいで、
「なんか、すごいね。なにかあったの?」
と、女将さんに聞けば、さも呆れた顔をしながら手を振って、
「何言ってんだい。浩さんが初めて女の子連れてきたんじゃあないか。うれしくってねえ、ついいろいろとさ、持って来ちまったんだよ。遠慮しないで、さ、食べとくれ。」
とすすめられた。
女将さんはあたしのほうへ向き直って、
「お嬢さん、こちらの佐脇さんて方はねえ、巷じゃあ、ほんとにいい男で通っているのさ。うちの子も、浩さんにはすっかり懐いちまってねえ。こちらは在所から出て、一人東京へ来て、勉強なすってる方でねえ」
「おばさん、誰か呼びに来てるんじゃないのかい?」
と言いながら、手で追い払う仕草をする。
「さあさあ、お待たせしましたねえ。たくさん食べてちょうだいよ。」
そう言って、卓袱台に乗せてくれたけれど、どうにも量が半端じゃない。
彼も驚いたみたいで、
「なんか、すごいね。なにかあったの?」
と、女将さんに聞けば、さも呆れた顔をしながら手を振って、
「何言ってんだい。浩さんが初めて女の子連れてきたんじゃあないか。うれしくってねえ、ついいろいろとさ、持って来ちまったんだよ。遠慮しないで、さ、食べとくれ。」
とすすめられた。
女将さんはあたしのほうへ向き直って、
「お嬢さん、こちらの佐脇さんて方はねえ、巷じゃあ、ほんとにいい男で通っているのさ。うちの子も、浩さんにはすっかり懐いちまってねえ。こちらは在所から出て、一人東京へ来て、勉強なすってる方でねえ」
「おばさん、誰か呼びに来てるんじゃないのかい?」
と言いながら、手で追い払う仕草をする。