はなおの縁ー双葉編ー
「多分、ああいうやつらはこれから増えていくと思う。俺が君と一緒なのを見たから、射程距離に入ると勘違いして来るよ。沢さん、気をつけてね。」

観音様まで歩く道々、そんなことを彼は言い出す。

「、、、、、気をつけるって何をですか?」

「う~ん。単純に君に好意を持って来ているやつならまだいいが、体が目的というのもいるから、、、。」

「え、、、。」

絶句してしまった。

立ち止まったまま考え込んでしまう。

そう、そうなのだ。

男と女が付き合うのって最終的にそういう仲になることなのよね。

ふと、その時、彼と目が合ってしまった。

あたしを見る中に、彼の”男”を見て瞬間的にそらしてしまった。

見てはいけないようなものを見た気がした。

彼もそれを感づいたらしく、しばし居づらそうにしていた。

気分を変えようといくつか質問をしてみた。
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