はなおの縁ー双葉編ー
「あたしも、ここのは好きなんです。子供のころから食べているし。」
と、店の中を見渡す。
もうすでに、夏の訪れを待ち構えているような店の構えは、お茶の先生をしているおばさんの粋な計らいであることがわかる。
昔から使われている、もう見慣れてしまっている木の机や椅子は使い込まれて黒光りしている。
もともと、ここは甘味やというより餅屋で、おじさんが作るその、餅菓子や練り切りの数々のおいしさをこの界隈で知らない人はまずいない。
あたしも、おじさんのつくるお菓子は大好きで、子供の頃から食べてきているが、特におばさんに付いてお茶を習うようになったのも、お点前でここのお菓子が食べられることが一番の魅力だったからだ。
と、店の中を見渡す。
もうすでに、夏の訪れを待ち構えているような店の構えは、お茶の先生をしているおばさんの粋な計らいであることがわかる。
昔から使われている、もう見慣れてしまっている木の机や椅子は使い込まれて黒光りしている。
もともと、ここは甘味やというより餅屋で、おじさんが作るその、餅菓子や練り切りの数々のおいしさをこの界隈で知らない人はまずいない。
あたしも、おじさんのつくるお菓子は大好きで、子供の頃から食べてきているが、特におばさんに付いてお茶を習うようになったのも、お点前でここのお菓子が食べられることが一番の魅力だったからだ。