PureWhite
「ちょっと待て。」
とりあえず僕はカップをもう1つ出して
コーヒーを注ぎ、女に渡した。

どうやら、混乱してるのは
僕だけではなさそうだ。
それに、演技…でもなさそうだ。

「…美味しい。」
ふくれ面のまま、女は言った。
「意味解んない。」

「僕もだよ。」
勝手にソファに座り、
コーヒーを飲む間、
女は一言もしゃべらず、
黙って部屋を見渡していた。

僕はキッチンのカウンターに
立ったまま、コーヒーを飲んだ。






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