【短】悲観的恋愛物語
『意外と趣味合うかもな。矢野元剛以外と付き合う気ないの？』


「今はない。男は気持ち悪い。キスなんて、考えただけで鳥肌が立つ。」


『男嫌いになった？』


「普通に話すぐらいなら大丈夫だけど、濃い関係は持ちたくないんだよね。」


知らない人だからってわけじゃない。

この人には何だって話せてしまう…。




『本気で好きな男ができたら変わるよ。』


「そうかな。あなたは好きな人いるの？」


『いないよ。俺の全てを受け入れてくれる女なんていねぇよ。』


それは、今までで一番冷たいメールに思えた。

この人も何か悩みを抱えてるのかな…。


「魂が惹かれる出会いは？笑」


この人が自分から話すまで、聞かない方がいいかなと思って…わざと話をずらした。


『はは。まだねぇな。お前と一緒だ。』


やっぱり何かあるんだね…。


「あなた良い人だからきっと大丈夫よ。」


何が大丈夫なのかさえ、よく分からなかったけど……

あなたはあたしと違って、幸せになれるタイプだと思うよ。
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