【短】悲観的恋愛物語
「知らない?何で?写メもらえば?」


同い年の男ってことぐらいしか、ちゃんと知らない…。


「顔は…知らないままでいいの」


知りたくないし。


「……ふ〜ん。別にいいけどね」


納得はしてないようだけど、理解してくれた友達は続けて話す。


「でも…あれだけ男は気持ち悪いって言ってた緋芽が、楽しそうなんだからいっか♪」


楽しそう?

あたしが?


何でだろう…間違ってない気がする。




「メールだけだから…気持ち悪いと思わないんじゃない?」


あたしは曖昧にそう答えた。


「でも顔も知らないんでしょ?そんな男と関わってることがまずすごいと思うけど」


「何で…かな?」


あたしにもその答えはまだ分からない。

胸がザワザワする…。
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