【短】悲観的恋愛物語




そしてその日の夜、またあの人からメールが届いた。


『好きな人はできましたか?』


そんな簡単にできるわけないって…分かってて言ってるんだろうな、この人。


「残念ながら本日も魂は惹かれませんでした。」


『まじか〜でも俺も。つか聞いていい?』


「何?」


『アンタが今まで好きになった男は、カッコよくないって言ったよな?』


「うん。言ったけど?」


『じゃあどこが好きだった?』


どこが?

変な質問だなぁーと思いながら考える。

どこだっけ?


「分かんない。表面上の性格はよかったんだよね。」


偽りの性格だったけどね。

男なんて無駄にカッコつけるだけじゃん。
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