【短】悲観的恋愛物語
「あなたはどこに住んでるの?てか、名前聞いてもいい?」


それは、ずっと触れないようにしてきたこと。

でも今なら聞ける気がした。


もっとあなたのこと知りたい…っ。

話して欲しい。


でも返事のメールは、あたしが想像してたものとは全く違った。




「ごめん。今はまだ名前言えねぇ。他のことなら何だって話すけど♪」


その文章に、見えない壁を感じた。

もっと知りたいって思うのは、やっぱりあたしだけなんだ…。


今までで一番大切な恋。


でも大切過ぎて、どうしたらいいのか分からない…。


目の前が真っ暗になってしまった。

どこに向いて歩けばいいのか、それすら分からない。


……返事をすることができないまま、朝を迎えた。
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