【短】悲観的恋愛物語




「次の授業何だっけ?」


「えーっと…」


教室に戻る途中も、たわいもない話をして歩いた。


「何あれ!!」


「どういうこと!?」


すれ違う人皆があたしたちを見てる。

うー…怖い。




「い、和泉くん…注目浴びてるんだけど」


小さな声で訴えると、ツーンとした態度で和泉が答えた。


「和泉くん却下。一也な」


「え…?」


驚いて見上げると、無表情のまま口を開いた。


「俺、ガキっぽいって言ったろ?こんな俺…嫌?」


ドキッ


「い、いや…そんなわけないじゃん」
< 57 / 60 >

この作品をシェア

pagetop