【短】悲観的恋愛物語
『それはそういう目的ってこと?俺はないね。そういう奴もいるだろうし、その気持ちが分からなくもないけど。』


さっきは【僕】だった言葉が【俺】に変わった。

本音で話してくれてるってことなのかな?


「そっか。変なこと聞いてごめんね。」


あたしは夜も遅かったし、もう今日は切ろうと思ってた。


『何かあったの?聞くよ?』


それは、思いがけない言葉だった。


すごく驚いたけど……

すごくすごくうれしかった。




友達にも言えないあたしの本音を、なぜかこの人に話そうって思った。

さっき知り合ったばっかのこの人に…。


「ありがとう。うれしい。あのね、あたし男の人を好きになれないみたいなの。」


『好きになれない?どういうこと?』


何でこの人は、こんなに親身になって聞いてくれるのかな…。

絶対人に騙されるタイプでしょ。
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