【短】悲観的恋愛物語
「今まで普通に恋もしてきた。ドキドキしたりすることもあるの。でもね、それは片想いのときだけなの。」


『片想いだけ?その後は?』


「気持ち悪くなる。男のあなたに言うのは失礼かもしれないけど、気持ち悪いの。」


すらすらと文章を打つ。

思いのままに…。


『具体的には?』


「寒気がする。いきなり今まで好きだったのに、嫌なとこしか見えなくなるの。」


見えなくなるっていうか、気付くんだ。




『いきなり?』


「ドラマや漫画みたいな恋愛に憧れるんだよ?でもね、毎回気持ち悪くなるんだけど、我慢して付き合ったことがあるの。」


『うん。それで?』


「キスされたとき吐いた。」


本当の話。

好きだと思ったから付き合ったのに、堪えられなかった。


ありえないよね…?
< 8 / 60 >

この作品をシェア

pagetop