Sales Contract
「そんな大したことしてないって…」
「いやいや、親のお金で中途半端な気持ちで大学受験したあたしとはかなり違うわよ。
ちゃんと応援するから。
あたしに出来ることがあったら何でも言ってね」
「ありがと。
今お願いしたいことは、大学卒業するまではしばらく今の生活を続けさせてくださいってことかな。
一人暮らしするほどの余裕はないからさぁ」
そう勝也くんから言われてはっとした。
やっぱりあたしは勝也くんと一緒に暮していていいんだ。
お姉ちゃんはあんな風に言ったけど、この問題に正も負もないのよ。
お互いに将来のことを考えた上で必要としてる。
それなら十分じゃない。
そう思ったら一気に気が楽になった。