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第2話
けたたましい目覚まし時計の音で目を覚ました。
隣には気持ち良さそうに寝息をたてているきれいな少年。
…眠っていれば完璧なのに。
目覚ましが鳴っても起きないなんて、相当疲れていたようだ。
勝也くんを寝室に残して、シャワーを浴びる。
髪を乾かし、いつものように朝食を摂りながらニュースを見た。
世界で何があったのかなんて、この大きいようで小さな街で暮らすあたしには関係ないのに。
そんな幼稚な考えをしているから、どんな残酷なニュースを見ても、あたしは客観的にしか見ることができなかった。