Sales Contract
「お疲れですか?」
「あたしは全くなんだけど…勝也くんのほうがね」
その言葉を聞いて、渡辺くんはあたしが何をしに来たのか理解したらしい。
「たしかに、もう時間無いですからね。
仕事中もいつも眠たそうにしてますよ」
やっぱりそうだったんだ。
「家でもそうなの。
仕事やめたら多少はよくなるのかな」
「どうでしょうね。
仕事をやめるのことが正解とは言えませんけど…秋本なら多分プラスにしていけると思いますよ」
そうなってくれるといいなと心から思っている自分がいた。