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高校でも広く浅く友達はいたし、自分としては割とうまくやってたと思うんだけど。
高3の時の担任の先生が千絵さんのお姉さんで、彼女の目にはその時の俺が無理してるように見えたんだろうね。
個人的に面談って形をとってよく話を聞いてくれたっけ。
時期が時期だったから普通は進路相談とかするんだと思うんだけど、話した内容って言えば母親のことだったり友達とのことだったり。
最初は首を突っ込まれすぎてるなとも思ったけど、好意に嫌味がないからさ、先生。
話を聞いてくれる人がいるだけでありがたかったんだよね。
進路に関してはとりあえず卒業したら即進学するには家計的に厳しいのはわかってたし、精神的にもあんまり受験勉強に身が入らなかったから、もともと一年バイトしながらゆっくり受験勉強しようってつもりではあったんだ。
親に出ていかれるのは想定範囲外だったけど。
特にやりたいことがなかったけど、自分が一番お世話になった人と同じことをしたいなって安直な理由で教師になりたいなって、その時から今の気持ちは揺らいでないよ。
正直先生に対する気持ちが恋心だったのか、今となってはよくわかんないんだけど、とにかく自分が手に入れられない存在に憧れを抱いてたのは千絵さんと同じだなーってさっき話を聞いてて思ったこと。
特に、恋愛に永遠なんてないんだしって考えが強すぎたから何かに憧れてた自分に酔ってたのかもね。
千絵さんに出会う前の俺はこんな感じかな。