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お姉ちゃんと渡辺くんと、その流れで村上にも連絡をしたところまではよかったんだけど…
「改めて、勝也くん合格おめでとう!はい、乾杯〜」
なぜか今我が家には渡辺くんと村上がいて、お姉ちゃんが作ったお祝いのピザを食べている。
「千絵さんのお家、秋本から聞いていた通りほんとに広くて綺麗ですね。
2人お邪魔するってなった時、ご迷惑じゃないか心配したんですけど大丈夫でした…?」
「いいのいいの。勝也くんが希望したんだし!
姉がピザ作りすぎちゃったし、2人じゃ食べきれなかったからむしろ助かる」
遡れば数時間前、お姉ちゃんに電話したところ、合格の報告を喜んで得意料理のピザをお祝いに持っていくと言われ、それならみんなも呼んじゃダメ?と可愛い目をした勝也くんに言われたがために、急いで部屋を掃除して急遽ホームパーティーを開くことになったのだった。
2人とも土曜の夜にも関わらず予定がなかったのはタイミングがいいのやら悪いのやら…
そして出産してまだ数ヶ月しか経ってないのにここまでそこまでしてくれるお姉ちゃんのパワーもすごすぎる。
とりあえずその場しのぎで笑顔を作っていたものの、告白のタイミングがどんどん遠ざかっていくことに内心焦っていた。
「先輩のお姉さん、家庭科の先生って言ってましたよね。このマルゲリータ、とっても美味しい」
伸びるチーズをフォークで巻きとりながら、幸せそうに村上が目を細めた。
「お口にあってよかった」
焦りを落ち着けるために、食事よりもお酒が進んでしまう。
祝酒だと奮発して買ったレアワインを勢いよく喉に流した。