【短】となり
図書委員の仕事は嫌いじゃない。
むしろ、好きだ。
こうゆうマイペースな感じの方が俺にあってるし。
何よりも、有沢と仕事をすることが楽しいと思っている。
後は話ができればいいんだけど。
…って、なんだかこれじゃあ、俺が有沢のこと好きみたいだな。
そんなことを頭で考えていると突然、物音がした。
ドサドサドサッッ
本が大量に落ちる音。
俺は辺りを見回した。
ありさわは?
俺はカウンターからでると音の先に向かった。
本の下敷きになっている人影あった。
真っ黒な長い髪の女生徒。
「ありさわ!」
そこに倒れていたのは有沢だった。
俺は驚きのあまり大きな声を出し、直ぐに彼女に近寄った。
「大丈夫か?」
ゆっくりと起き上がる彼女の体を支え、俺は顔を覗き込んだ。
「っっ…ぃっ…」
痛みが強すぎて声にならないという顔をした有沢がそこにはいた。