黒猫の願い事
*
「兄さん、こんなに遅くまで探してたのかい?
アレク、あんまり兄さんに心配かけるんじゃないぞ。」
ライアンがそう言って、僕の頭を指で小突いた。
「ふぎゃふぎゃぎゃ」
ど、どうなってるんだ。
うまく言葉が話せない!
しかも、ライアンに向かって伸ばした手が真っ黒だ。
それもふかふかした毛むくじゃらの……
それを見て僕はようやくすべてを理解した。
そうだ、この夢では僕はアレクになってるんだ。
ってことは、僕になってるのがアレク……
僕とアレクが入れ替わったって設定の夢なんだ!
「やっとみつかったのね。
寒かったでしょう。
ココアでも飲みなさい。
ライアンはミルクの方が良いわね?」
母さんがそう声をかけてくれて、僕は僕になったアレクに抱かれたまま食堂に向かった。
「今日のアレクはやけにおとなしいね。
普段はこんなに抱かれてることなんてないのに。」
「そりゃあ、歩く方が楽だからね。」
「え?……兄さんはまるでアレクの気持ちがわかるみたいだね。」
そりゃあ、そうだ。
そいつは僕の姿をしたアレクなんだから。
僕になってるアレクは椅子に腰掛け、僕を膝の上に載せて…僕は特に抵抗もせず、されるがままにされていた。
「はい、お待たせ。」
母さんがすぐにココアを持って来てくれた。
僕になったアレクはココアには目もくれず、ライアンがミルクを飲むのをじっと見つめて……
「僕もそれが良いな。」
「えっ?でも、兄さんはココアが好きだったじゃないか。」
「そっちが良い。」
「そう?じゃあ……」
ライアンは、自分のカップをアレクに渡した。
アレクは、それを受け取ると一気に飲んで……
「あ、あーーーー!」
「ふぎゃーー!」
アレクがミルクを噴き出して、さらにはカップをひっくり返して、それが僕にもかかって……
びっくりした僕は自分でも驚く程、高く飛びあがっていた。
「兄さん、こんなに遅くまで探してたのかい?
アレク、あんまり兄さんに心配かけるんじゃないぞ。」
ライアンがそう言って、僕の頭を指で小突いた。
「ふぎゃふぎゃぎゃ」
ど、どうなってるんだ。
うまく言葉が話せない!
しかも、ライアンに向かって伸ばした手が真っ黒だ。
それもふかふかした毛むくじゃらの……
それを見て僕はようやくすべてを理解した。
そうだ、この夢では僕はアレクになってるんだ。
ってことは、僕になってるのがアレク……
僕とアレクが入れ替わったって設定の夢なんだ!
「やっとみつかったのね。
寒かったでしょう。
ココアでも飲みなさい。
ライアンはミルクの方が良いわね?」
母さんがそう声をかけてくれて、僕は僕になったアレクに抱かれたまま食堂に向かった。
「今日のアレクはやけにおとなしいね。
普段はこんなに抱かれてることなんてないのに。」
「そりゃあ、歩く方が楽だからね。」
「え?……兄さんはまるでアレクの気持ちがわかるみたいだね。」
そりゃあ、そうだ。
そいつは僕の姿をしたアレクなんだから。
僕になってるアレクは椅子に腰掛け、僕を膝の上に載せて…僕は特に抵抗もせず、されるがままにされていた。
「はい、お待たせ。」
母さんがすぐにココアを持って来てくれた。
僕になったアレクはココアには目もくれず、ライアンがミルクを飲むのをじっと見つめて……
「僕もそれが良いな。」
「えっ?でも、兄さんはココアが好きだったじゃないか。」
「そっちが良い。」
「そう?じゃあ……」
ライアンは、自分のカップをアレクに渡した。
アレクは、それを受け取ると一気に飲んで……
「あ、あーーーー!」
「ふぎゃーー!」
アレクがミルクを噴き出して、さらにはカップをひっくり返して、それが僕にもかかって……
びっくりした僕は自分でも驚く程、高く飛びあがっていた。