小悪魔と言われてでも
なにしろ母校からの依頼だし。渋々了承すると、彼はホッとしたように打ち合わせ時間を知らせた。
当日の午前中、母校についた私は、時間に追われるように現れた青年が深々とお辞儀をするのを見た。
「櫻井です。この度は急な依頼にも関わらず、お越しくださってありがとうございます」
電話と同じ声。
「構わないわ。今日はたまたま空いてたし、私の母校だし、特別に歌ってあげてもいいわ」
威気高にいうと、彼は驚いたように顔をあげた。
「!」
思っていたより精悍な顔。俳優にも劣らない長身の整った好みの顔立ち。
軽い気持ちで引き受けた学園祭だったけど、樹との再会は私にとって幸運だったのかもしれない。
―おわり―
当日の午前中、母校についた私は、時間に追われるように現れた青年が深々とお辞儀をするのを見た。
「櫻井です。この度は急な依頼にも関わらず、お越しくださってありがとうございます」
電話と同じ声。
「構わないわ。今日はたまたま空いてたし、私の母校だし、特別に歌ってあげてもいいわ」
威気高にいうと、彼は驚いたように顔をあげた。
「!」
思っていたより精悍な顔。俳優にも劣らない長身の整った好みの顔立ち。
軽い気持ちで引き受けた学園祭だったけど、樹との再会は私にとって幸運だったのかもしれない。
―おわり―