山田さんはOを飼っています。         【Q】Oとは?





机に突っ伏したままそんな事を考えながら、書類を眺める麟チャンをぼんやり見詰めていた。





…ぼんやりと……



「……なぁ、麟チャン。小町に会ったりしてないだろーな?」





書類から顔を上げた麟チャンはパチクリと目を瞬いた。





「ホント、驚くなぁ~。凰志郎のその鋭さってもはや野生的だよね。」


「はぁぁああ!?マジで会ってんのかよ!?」




いきり立つ俺に麟チャンは悪びれた風もなく「まぁまぁ落ちつこうよ。」なんて手を振っている。




がっ!


落ちつけるわきゃねーだろうがっっ。






「ホラさ、小町ちゃん独りなわけだし?なんだかんだ言ったって野放しじゃおーじろだって心配じゃない?」




「そりゃ………。でもっ!俺じゃねぇヤツが会っててもムカツクだけだっつーの!!」




「夕食奢ってあげたダケだって。」





「餌付けすんなーっ!」


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