部下



思わず昔の苦々しいことを思い出して顔をしかめていると



「あ、先輩そんな顔して…」

『彼氏になんか不満でもあるんですか?』


耳元で喋る松田くんにざわりと胸騒ぎがした。

お酒がはいっているせいか心なしかいつもより掠れていて、妙に色っぽい。




思わずうろたえる私を見て


「図星だ」


見透かしたように笑う松田くん。


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