イジワル男子の愛情表現
嫌だ嫌だ。
今そんな優しい言葉いらないよ…
篠はいいかも知れないけど
私は…
「篠が1位じゃないと嫌なの…」
みやびちゃんと篠が付き合うなんて、
やっぱり耐えられないよ…。
すると篠はふっ、と笑って言った。
「お前も助けて、1位にもなる
それで問題ねぇだろ?」
なんだか篠がいつも以上にカッコ良く見えた。
本当に1位取れるんじゃないかって、思えたんだ。
「頑張って…絶対1位になってっ!」
今だけは素直に言う事が出来た私は
ぐっと、手に力を込めて
また走り始めた篠の後ろ姿にエールを送った。