イジワル男子の愛情表現



怒った篠はズンズン私に近づいてきた

「ちょ…っと!」


「意識、してんだ?」


そう言って口角を上げる。


私はこんなにドキドキしてるのに

篠の余裕さが何だか悔しい。

だから、


「意識なんてするわけないでしょっ!!

私だってこんくらい慣れてるし!!」


なんて強がってしまった。

そしたら篠は

「ふぅん?そう、」

と少しトーンを下げて、壁に片手をついて言った。


「だったらこんなのも

どってことねぇよな?」


40センチの距離が一気に縮まって

篠の顔が至近距離にある。



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