イジワル男子の愛情表現

そこには誰もいないだろうと思って
教室のドアを開けると


人が一人、いた。


「何してたんだよ」

と少し不機嫌そうに立っている篠。


「別に何も…」

私が篠にバレない様にそう言うと


篠はちっ、と舌打ちをした。

な…何で!!

すると篠は私を見下ろして、


「ふぅん、

田中くんがここ、治療してくれたんだ」


と言った。
< 82 / 324 >

この作品をシェア

pagetop