河の流れは絶えず～和泉編～

「そう、俺のお相手は林太郎の妹さん。」

そう言うと、おばさんは両手で口を押えて、驚きを隠しながら、満面の笑みを浮かべている。

「ああ、、、。そうなのかあぁ。そうかぁ。、、、うん、あたしも沢医院のお嬢さんの人の良さは人伝（ひとづて）に聞いているけど、そうかぁ。林太郎君の妹さんなのかぁ。、、、ああ！安心した！」

何でか、おばさんの目にはうっすらと涙が滲んでいる。

「、、、、？おばさん？」

おばさんの様子にいささか驚いて呼びかけた。

「ああ、ごめんよ。安心したら何だか涙がでてきちまってさ、、、、。お会いしたことはないから、わからないけれど、浩ちゃんが好きになって、こうしてあたしに言ってくれるんだから、きっと心配いらないわねぇ。」