河の流れは絶えず~和泉編~
「想いに応えることができないとき、男はどうしたらいいんだろうな?」

非常に遠回りな言い方をした。

しかし、これ以上、突っ込んで話はできない。

「、、、、そうさな。態度をまず変えないことだ。気がないんだったら、終始一貫、その態度でいないとだめだ。それと、、、、。」

「それと?」

「好きな子をきちんと見続けていることだなあ。好いていてくれるからと言って、余所見をしちゃだめだなあ。隙を作ってはだめだな。」

そう言うと、おじさんは立ち上がり、おばさんに出掛ける、と一言言って奥へ行こうとして、ふと足を止め向き直った。

「手紙の子はきっちり片ぁ付けないと、後で困るぜ?」

そう言われて、ぐっと二の句を飲み込んだ。
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