河の流れは絶えず~和泉編~
「えっ、どうしたの?何かあった?あれ、顔が赤いけど大丈夫か?」

真っ赤だ。

「そ、そうですか?別になにもありませんでしたよ?」

そうは言うが、その声は幾分裏返っていて、顔なんて引きつり気味だ。

「いや、ここの店に置いてある洋書の種類を聞いて書いてきたんだ。君はここに入れないから、参考までにと思って。」

そう言いながらリストを見せる。

それを見ながら、

「へえ、こんなにあるんですね。あ、オランダ文学があるのね。、、、これを調べてくれたんですか?」

そう言う、彼女の顔は高揚ぎみだ。

興味があったみたいで、目がキラキラしている。
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