河の流れは絶えず~和泉編~
俺にしがみ付きながら、雷が鳴るたびに体を硬直させる。

俺はと言えば、とっさのことで自分の手のやり場に困って広げたまま、黙って彼女を見ていた。

鳴れば鳴るほど、俺にしがみついて俺を煽る言葉を出してくる。

きっと本人は気づいていないんだろう。

、、、、ああ、どうしてなんだろう。

どうして君は。

わかってんのだろうか?

いままで我慢して、耐えてきたものを君はあっさりと壊してくれる。

その時、彼女は言った。
< 176 / 183 >

この作品をシェア

pagetop